2024年12月20日
2025年2月19日
「日本に旅行に行くなら、いつがベストなのか…?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
よく知られている観光のベストシーズンに加えて、実は「避けた方が良い時期」があることをご存知でしょうか。この記事では、さまざまな観点から快適な旅行のためのベストなタイミングと要注意な時期をご紹介します。
日本旅行を楽しむためには、まず「避けた方がよい時期」を知っておくことが大切です。
ここでいう「避けた方が良い」というのは、絶対に旅行に行ってはいけない、ということではないので安心してください!むしろ、目的によっては十分に楽しめない可能性がある時期、ということを理解しておくことが大切です。
年末年始は日本の多くの企業や商業施設が休業期間に入ります。これは観光客にとっても大きな影響があります。
日本では、年末は家族で過ごす人が多く、この時期は日本人の帰省ラッシュと重なるため、新幹線や飛行機の予約が取りづらく、料金も通常より高額になりがちです。宿泊施設も予約が競争になり、普段の2〜3倍となる場合も少なくありません。
また、日本には「三が日」と呼ばれる1月1日から1月3日までの新年を祝う期間があり、この期間中は多くの企業が休みになります。美術館や博物館といった文化施設はもちろん、ショッピングモールや飲食店など、普段なら当たり前に利用できる施設も休みであることが多く、観光の選択肢が大きく制限されることが予想されます。
「ゴールデンウィーク」というのは、日本で定められている祝日のうち4つの祝日が続く期間です。土曜や日曜に被っていれば、翌営業日は振替休日になるため、土日祝が休みの人はそのぶん長く休みの日が続きます。さらにその前の週にも祝日が含まれているため、有給休暇制度を利用して10日以上の長期休暇にしてしまう人もいます。
この期間は、帰省や旅行など国内での人の移動が増え、必ずといっていいほど交通網に深刻な影響が出ます。また旅行・サービス業界では商戦期となるので、各地のホテルでも通常料金よりも高い値段になることが多いです。
普段よりも人出が多く、通常料金よりも高い値段であることも多いということから、この時期も観光には向いていないかもしれません。
日本は毎年7月から10月にかけては、日本の多くの地域で台風の影響を受けやすい時期です。特に8月と9月は台風が接近・上陸することが多く、飛行機の欠航や列車の運休が相次ぎ、旅行スケジュールにも大きな影響が出る可能性があります。
この季節は湿度が高く蒸し暑いため、観光を楽しむには体力的にも少し厳しい環境となります。特に、屋外での観光や写真撮影を予定している方は、天候によっては十分に満足できない可能性もあります。
また、日本では「夏休み」の時期にあたるため帰省や旅行で外出する人が多く、通常より人出も多いため交通機関のチケットの予約も埋まりやすく、移動や外出先での予定通りに進まないリスクを考慮する必要もあるかもしれません。
ここまで「避けた方が良い時期」についてご説明しましたが、「旅行者数の集中」にも留意した方が良いかもしれません。実は日本政府観光局(JNTO)の統計データから、訪日外国人旅行者数は時期によって大きく変動があることが分かります。
年ごとの比較グラフで、その実態を確認してみましょう。
2024年の訪日外国人観光は、新たな記録を次々と更新しています。今年10月には単月の訪日者数が過去最高を記録し、1〜10月の累計では統計開始(1964年)以来、最も早いペースで3,000万人を突破しました。観光消費額も大幅に伸び、1〜10月の累計で約5.9兆円に達し、すでに2023年の年間消費額(約5.3兆円)を上回っています。
2023年には、新型コロナウイルスが世界的に感染拡大する以前の2019年の水準に近づくような回復を見せ、2024年にはそれを上回るペースです。
日本が世界中の旅行者から注目される人気の観光地となっていることがわかります。
1月から2月の時期と、8月から9月の真夏から台風シーズンにかけては、他の時期と比べて訪問者数が少ない傾向にあります。
冬は気温の低下や積雪の影響で観光地へのアクセスが制限される場合もあります。一部の観光地が制限されれば、他の観光地に人が集中するため、混雑や宿泊料金の高騰などが懸念事項として挙がりそうです。真夏は高温多湿な気候と台風の影響、日本では夏休みシーズンにあたることから、観光を楽しみにくい環境となることが影響していそうですね。
春(3月〜5月)と秋(10月〜11月)は、訪日外国人の観光客数が最も多くなる時期です。
春は桜の開花時期と重なり、日本の象徴的な観光資源である「桜」を求めて多くの観光客が訪れます。秋は「紅葉」のシーズンですね。春と秋、どちらも自然の景観を楽しめることに加え、気温も観光に適していることから、多くの訪日外国人がこの時期を選んで日本を訪れています。
ただし、人気のシーズンであるがゆえに、観光地の混雑や宿泊施設の予約の取りづらさには注意が必要です。特に桜の満開時期や紅葉の見頃の時期は年によってズレがあるため、入念な下調べもおすすめします。
それでは最後に、おすすめの時期がいつなのか?について説明します。
ズバリ…、「春夏秋冬」どの季節もおすすめです!
拍子抜けかもしれませんが、どの季節にも独自の見どころや楽しみ方があり、目的をしっかり定めれば、一年中観光を楽しむことができるのです。それでも、強いていうならば、過ごしやすい気温や安定した天候、自然も楽しめることから「春」がおすすめかもしれません。
ここでは、最後に季節ごとの魅力を紹介していきます!
春と言えば「桜」の季節です。
3月下旬から4月上旬にかけて、日本各地で桜が開花し、公園や寺社仏閣で花見を楽しむことができます。気温も10度から20度前後と過ごしやすく、天候も安定しているため観光には最適な気候です。さらに、この時期は日本の新年度が始まる時期でもあり、入学式や入社式など、日本の文化や習慣を体験できる機会も多くあります。
夏の日本には、「花火大会」や「祭り」など、日本ならではの伝統イベントが各地で開催されます。
夜空を彩る大輪の花火や、提灯の灯る参道は、まさに夏の風物詩です。浴衣を着て祭りに参加したり、屋台で夏の味覚を楽しんだりと、日本の夏の文化を存分に体験できます。
アクティビティも豊富で、この時期には富士山の「山開き」があり、7月から8月中旬まで山頂まで登ることができます。また、海水浴やマリンスポーツなど、海のレジャーも充実しています。
秋は「食欲の秋」「芸術の秋」「スポーツの秋」と呼ばれるように、様々な楽しみ方ができる季節です。
10月から11月にかけては紅葉シーズンを迎え、全国各地の名所で赤や黄色に染まった木々や幻想的な風景を楽しめます。気温も20度前後と過ごしやすく、ハイキングやトレッキングにも適しています。また、この時期は新米や秋刀魚、松茸など、日本の旬の味覚が豊富で、食事も大きな魅力となっています。文化的なイベントや美術展なども多く開催されます。
冬の日本は、スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツが大きな魅力です。
特に北海道や長野県では、世界有数のパウダースノーを楽しむことができます。また、各地の温泉地では、雪見露天風呂という特別な体験ができます。北海道の札幌雪まつりや、白川郷のライトアップなど、冬ならではの幻想的な景色や行事も楽しめます。都心部でも街中のライトアップイベントも頻繁に開催されるため冬の楽しみの一つにしている人も少なくありません。
日本への旅行を計画する際は、ご自身の目的に合わせて時期を選ぶことが大切です。
年末年始やゴールデンウィーク、台風シーズンは、様々な制約が発生しやすい時期ということは覚えておいた方が良いでしょう。しかし、日本には四季それぞれに魅力があり、どの季節でも十分に楽しむことができます。春は桜と快適な気候、夏は花火や祭りといった伝統行事、秋は紅葉と食文化、冬は雪景色やウィンタースポーツなど、季節ごとの特色ある体験ができます。旅行の目的を明確にし、事前に十分な準備をすれば、一年を通じて素晴らしい日本旅行を実現できるでしょう。
この記事が、日本旅行を思い切り楽しむための参考になることを願っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、次の記事でお会いしましょう!